Oceanは、XMPPプロトコルを中心とする、リアルタイムコミュニケーションフレームワークスイートです(XMPPプロトコルについては プロトコルガイドで解説します)。つまり、リアルタイムコミュニケーションサービスを実現するためのフレームワークの集合で、次のような機能の提供を実現することを目指しています。
また、他のJabber/XMPPライブラリやフレームワークと比べたときの特徴として、次のようなものを目指しています。
スタンドアロンのXMPPサービスを構築するのが主目的ではなく、既に運営されている、あるいはこれから作成する、Webサービスとインテグレーションすることを前提として作られています。
そのために、XMPPの仕様のうち、インテグレーションに必要の無い、オーバースペックな箇所は削減しています。逆に、Webサービスとのインテグレーションにおいて、不便で物足りない点については、独自拡張仕様を採用しています。また、XMPP拡張仕様(XEPs)のうち、デファクトスタンダードでよく使われるものや、Webサービスとのインテグレーションで必要だと思われるものを最初から取り込んでいます。これらの点についても、プロトコルガイドで解説します。
まずはインストールガイドを参考に、Oceanをインストールしたのち、チュートリアルに従って、一度スタンドアロンで動かしてみるとよいでしょう。
チュートリアルで雰囲気をつかみ、プロトコルガイドでJabber/XMPPについて把握ができたなら、開発ガイドを見ながら実際にサービスとつなぎこんでみましょう。
一定規模を超えるユーザーを抱えているならばスケーリングも考慮しなくてはなりません。クラスターガイドを参考にするとよいでしょう。